作品レビュー 「菜の花ボーイズ」

シリアス度 ★★★★★
友情度   ★★★★☆
レンアイ度 ★★***
 
 
 一言レビュー(※追記)
 「描きたいことを絞って淡々と進められることの大切さよ」
 
 アスタリスクに他意?ありませんとも。
 いきなり話が作品から飛んでしまいますが、ものすごく失礼を承知で書きますが、comicoって利用する前は素人が描いたなんちゃって少女マンガの集合体なのかなってイメージがあったんですが、全然そんなことはなく。もちろん中には少女マンガもあるけどジャンルは多種多様、読者層も少なくともティーンが大半ってわけでもないようで、自分の周囲もよく見かけるし、作品のランキングもなかなか。
 現在のランキングトップ10の中だけでもイジメをメインに扱ってるドロドロ話や、本作のように障がいを扱ってるものがあり、自分の好みよろしく明るい・軽い話だけが評価されているわけでもない。ランキングの仕組みはよくわからないけど、そのへんはとても健全に機能しているのかなと思った。
 
 話を戻して菜の花ボーイズですが、絵は少女マンガチックですがあらすじにもある通り障がいを持つ二人の少年のお話。ストーリー自体は実はびっくりするくらい薄いのだけど、おそらく作者は織り込み済みで設計図は連載開始の時点で完成していると思われ、常に一定のテンポで進んでいく構成に個人的に好感を持ってます。スポットライトを分散させすぎて蛇足だらけになるよりよっぽどいい。
 テーマがテーマだけにシリアスな場面は多々ありますがコメディシーンとのバランスがよく取れていて、堅苦しい話が苦手な自分のような読者にも割と受け入れられやすいのではなかろうか。作品内の設定がことごとく仕事上関係しているのもあるかもしれない。