【WBC】日本優勝への道のり〜アメリカも倒せ!〜

さあ、アメリカがピンチだ。
 
 
15日は2次ラウンド2組でアメリカ対ドミニカという優勝候補同士の試合があった。
昨日の日記で書いたように先発の層の薄いドミニカは、デドゥーノという、質としてはMLB当落上の不安定な投手が先発した。他に駒がいないからだ。
対するアメリカは、不調とは言っても昨年のサイ・ヤング賞のディッキーが先発。紙面の上ではアメリカが有利なはずだった。
だが、チーム打点王で打率も4割を超えていた、キャプテン格のデビッド・ライトが背中を痛めて欠場。
替わって3塁を守ったのはウィリー・ブルームクイストといい、内外野を守れて足が速く小技も上手いという、こういう時に重宝するプレイヤーだ。
こういったユーティリティプレイヤーを何人か選出していることからも、ただスタープレイヤーを集めればいいというものではないという、これまでとは違ったアメリカの本気度が窺える。
それは置いておくとして、やはり便利屋は便利屋で、ブルームクイストは控えとしては優良なプレイヤーなのだが、当然ライトのような長打力はなく、打率はシーズン通して.250程度打てればいい方で、長打力はゼロ。ただし色々守れて30盗塁できる足を持ち、エンドランやバントが上手いという、典型的な2番・9番タイプなのだ。
なので破壊力という点ではそれまでよりも低い打線だった。
しかし、アメリカにはもう一人、ゾブリストというMLB最強のユーティリティプレイヤーがいるのだが、なぜスタメンではなかったのだろう?
※ベン・ゾブリスト…バッテリー以外どこでも守れるスイッチヒッターで、選球眼と長打力を併せ持ち、シーズン20盗塁できる足を持ち、守備力も優秀という万能男。打撃タイトルに絡むような活躍はしないが、総合的な価値を評価する指標ではMLB全体でもトップクラスに位置する。
 
さて、ドミニカの先発はマイナーとメジャーを行ったり来たりして昨年ようやくまとまった出番を得たデドゥーノで、アメリカにしたらチャンスだった。
初回から制球難につけこんで1点を先制するが、結果的にここで崩せなかったことが敗因となる。
ドミニカはディッキーからハンリー・ラミレスが一発を放ち、1対1とするが、何とその後は、互いに決定打が出ないまま9回まで進んでしまった。
アメリカはディッキーの後にも次から次へとMLBの主力リリーフが出てくるので、ドミニカ打線は厳しいと思っていたが、こう言ってはなんだが、デドゥーノから1点しか取れないようではアメリカ打線の方が厳しい。
このへんは2次ラウンド台湾戦までの日本にも言えるけど、やっぱり野球は根本的に投手有利なスポーツだから、打線は水ものなんだな。
ドミニカも後半になると一流投手がバンバン出てくるので、取れる時に取っておかないとこのように接戦に持ち込まれる。
 
アメリカは9回表にクローザーのキンブレルを送り出すが、短期決戦で研ぎ澄まされた集中力を発揮したドミニカの一流選手は、MLB最強クローザーの剛速球を攻略してしまう。
結果、3-1でドミニカが勝利。
決勝ラウンド進出を決めたことも大事だが、先発の層が薄いドミニカにとっては、17日の順位決定戦の前に一日休めることの方が大きいだろう。
何しろ17日は勝っても負けても準決勝に進めるのだから、エースのワンディ・ロドリゲスを先発させないという手も打てる。
 
報道によると日本とは当たりたくないと主張しているような噂もあるが、第2回WBCでドミニカは、もう片方で待っているオランダに2回負けて姿を消しているのだが…それでもオランダとやりたいのだろうか?
ましてや、そのために準決勝、決勝を前にエースのロドリゲスをむざむざ使ってしまうのだろうか?
このへんはちょっとわからないが、自分としては消化試合にはロドリゲスは温存し、準決勝に持ってくるのではないかと踏んでいる。

アメリカの方は先発の枚数は足りているので、敗者復活に回ったことで3連戦〜4連戦の可能性が高くなったが、どっちみち、準決勝ではジオ・ゴンザレスが投げることになるだろう。
日本とすれば、ジオゴンよりロドリゲスの方が戦いやすい。
 
どっちみち、アメリカと当たるなら決勝がいいと思っているので、17日の順位決定戦ではアメリカに汚名返上してもらわねば!!
まあ、プエルトリコもまったく侮れる相手ではないので、もしかすると…なんてことも考えられますが。
 
準決勝までのあと二日、ドミニカと残ったチームの選手個人のレビューでもしていこうかな。