日米野球第3試合

 センター青木の初回先頭打者本塁打で日本選抜が今シリーズではじめてリードを奪い、先発の小林宏之が4回まで毎回の6奪三振を含むパーフェクトピッチングを披露するも、スタミナが切れたのか、5回以降、球威、制球とも目に見えて甘くなり、メジャーリーグ選抜打線につかまる。リリーフ陣もことごとく打ち込まれ、結局、11−4の大差で3連勝を飾ったメジャーリーグ選抜が早々と優勝を決めた。
 解説の小宮山も口をすっぱくして言ってましたが、「メジャーリーグオールスター」と呼んでさしささえない打線なので、球威のない小林や久保のような投手は少しでも制球が乱れればあっという間につかまります。今日の登板は見ませんでしたが、永川くらいでやっと標準の球威だろうか。制球が定まってないみたいな記事を見ましたが、永川のフォークはメジャーリーグ選抜でもそうやすやすと打てないと思うんだけどな。調整できてなかったのかな。
 小林はまだ投球術を持っているのですが、久保はいつ見てもピッチングパターンが変わらないように思えます。直球、変化球ともにそこそこのものを持っていて、制球もそう悪い方ではないはずなのに、とにかく波が激しい。低めのフォークでぽんぽんストライクを取って危なげなく三者凡退に打ち取るときもあれば、あっさりと先頭打者を四球で歩かせて失点するケースも多い。被弾癖もある。ようするに「悪いなりに」のピッチングができない典型的な投手。素材はいいのに調理法を間違ってるんじゃないかなあ、と毎年のように思います。あと、鍋(捕手)も変えた方がいい。まあ、ほとんど中継ぎでしか登板していないのだから仕方ないのかも……ないのかなあ。入団当初からスターターで起用していれば、まったく違った投手に成長していたはず、と思うのは俺だけかな。来期以降、ジャイアンツには、西村よりも久保を先発で使ってほしいものです。
 メジャーリーグ選抜の打線は、もう何度書いたかわからなくなりつつある注目株のライアン・ハワード、ジョー・マウアー、デビット・ライト、アンドリュー・ジョーンズが揃い踏みで本塁打。特にマウアー、ジョーンズは守備でも魅せてくれています。メジャーリーグ選抜のスターティングメンバーは、32歳のジャーメイン・ダイ、31歳のジャック・ジョーンズを除く全員が二十代でした。若い。それに対して日本選抜は5人が三十代。ボウチー監督のコメントにもありますが、二年前と比べて今回は、若くて才能ある打者が勢ぞろいのメンバーです。二年前のメンバーもかなり若いしオールスターでしたが、それから二年の間に頭角を現した選手が、ハワード、マウアー、ライト、レイエス、アトリーと、まるで才能の金脈。選手の流行り廃りと言うと変ですが、新しい人材が毎年のように大量に活躍するのもメジャーリーグのいいところ。
 MLBばかり応援していますが、全敗もつまらないし、NPBにも一矢報いてほしいところです。打ち勝つにしても、投げ勝つにしても。