バイト論ダッシュプラス(超・私信)

 それは、いくらなんでも孤独慣れしすぎだ……○| ̄|_
 身分的にはバイトのリーダーではあるけれど、俺にもそれなりの立場というのもあるわけでして。時間オーバーされたからってバイトたちをまとめて抗議! な流れは、とても出来ないっていうか絶対無理。その理由は、ズバリ人間関係なんですが。一年以上働いてきて、主任との間に築かれてきた信頼関係というのもがあるし、暗黙の了解というのも何個もある。「主任の日(平日は、社員Aと主任が一日おきに来る)は、仕事をある程度終わらせないとあがれない」もその一つで、昨日はたまたま、人手が少ないうえに作業が馬鹿多かっただけだった。というのも、次の日、つまり今日に副会長が来るらしく、売り場をある程度整備しとかなきゃいけなかったから。そして、抗議のために立ち上がる必要は無いのです。なぜなら、言うほどのことではないから。言ったところで、受け入れられずに首を飛ばされるか、受け入れられて摩擦が起きるか、の二択だから。後者の場合に良くないのは、職場の雰囲気が悪くなるということ。これは最悪で、会話のない、或いはお互いに嫌い合っている職場ほど身の置き場のない場所はないわけで。抗議しなければやってられないほど現状が不満なら、俺は躊躇なく辞めます。昨日は「まあ、こんな日もあるさ」くらいなので、とりわけ問題なし……と言いたいところですが、いや、実は結構、寧ろかなり頭に来てました。なぜって、彼女待たせてたんス。当然先に帰らせましたが、今までなら平気に我慢できたのに、こうもピリピリ来るとは……まったく、不甲斐ない、自分。
 で、それでも文句を言わない理由のひとつは、俺が中立の立場だから。バイトの高校生BとCがいて、BのCに対する愚痴を俺が聞き、CのBに対する愚痴を俺が聞き、Bの社員Aに対する愚痴を俺が聞き、社員Aのアルバイトたちに対する愚痴を俺が聞き、社員Aの主任に対する愚痴を俺が聞き、主任の社員Aに対する愚痴を俺が聞いているからです。どこかに傾くようなことがあれば、間違いなくバランスが崩れる。そして雰囲気が悪くなる。というのも、俺はただのチキンではなく、典型的な対人チキンなんですよ。自分が意識している限り、相手をなるたけ不快にさせたくない。だから会話で言葉を選ぶんですが、言葉を選ぶのに時間かかって結局選び損ね、相手の言葉に反応できないことが往々にしてあるくらい。何故かって、相手に不快なこと言われたり、されたりしたら、やっぱ嫌じゃん? なノリで。その人にとっての有害物質には、俺はなりたくない。
 まあ結局は八方美人を崩したくないってことサ!
 あと、バイト仲間が面白くていい奴らばっかりで、できれば辞めたくないのだ。大学の友達とはまた違うノリで喋りあって楽しめるから、この環境は今の自分にすごくプラスに違いなく。だから多少のことは我慢するし、とうとう我慢できなくなったら、うん、みんなで一緒に辞めるか!
 要するに、プラスとマイナスを計算したらプラスの方が多かった! そういうこと!