成人した日

 今日は成人式でした。他の地域はどうなのか知りませんが、俺が住んでいる市は日曜にやってしまうようで。朝九時に叩き起こされて、さっそく袴の着付け。写真を見て選んだときは、歌丸師匠を彷彿とさせる黄緑色の袴だと思ったんですが、実物を見てみると、なんだかエメラルドグリーン色に光っています。なんなんだ。
 いざ式に臨むと、なんとまあ、嘆かわしいことか。男で袴姿なのは、一見しただけで一人も見当たらない。二百人くらいは入っていたと思うんですけど、女の人が九割九分振袖なら、男は九割九分スーツでした。なんで袴じゃないんだ……日本人なら袴だろ。袴カッコいいだろ!
 色のせいもあって相当目立っていたらしく、中学時代の同級生にわらわらと声をかけられました。写真を撮ってくれと頼まれて、30枚以上は撮ったような気がします。……一緒に写ってください、じゃなくて、シャッター押してください、の方だから。ああ。文句あるか。なぜ俺に頼むんだ。だから人ごみやイベントは嫌いなんだと……中学のときの卒業式も同じ役回りだったような。くそう。
 家に帰って親戚回りをしてからようやっとウエストを締め付ける苦しみから解放され、今度は六時から中学のクラス会。二十人プラス担任が集まって、飲んで喋りまくりました。会場はシダックスだったのに、みんな歌わずに食う飲む喋るに集中。パーティ用に、フロント付近に20人入れる会場をつくってもらい、大半の人が時間に遅れつつも次々に増えていって喋り場と化しました。当時の秘話を暴露大会したりして、それはもう、色々な意味で楽しいひととき。うん、ぶっちゃけかぶってたか。やっぱあのコ可愛いよな! とか何とか。本人の前で。げへへ。
 余談ですが、自分、中学一年のときから顔がまったく変わっていないそうです。小学校から一緒だった人には、当時から何も変わってないとの評をいただき、自分って老けないんだなあと実感。……え、なに、もともと老け顔だったんだろうって? 言うな。思うだけにして。頼むから。いや、老け顔って長い目で見ると便利だし、別に気にしてないもん。