ぶるま組忘年会

 新年早々上半身が筋肉痛なのですが、その原因は去年最後のオフ会にあります。
 12月30日、別名コミックマーケット65三日目、ぶるま組の忘年会がありました。組が発足してからは初めての全員集合。会場内に、十人単位で移動しながら行く先々で他の一般参加者の流れをかき乱していた集団があったんですが、そんなのを見かけた方が居ましたら、それはもしかするとぼくらかもしれません。やけに統一性のない集団だったらなおさら。初参加者が多かったため、個別で挨拶回りが出来なかったのです。
 東京駅でRyo-Tさんと合流し、待ち合わせ場所の新浦安駅に向かいます。なぜか東京駅内で半キロ徒歩で移動するはめになりましたが、地元の狭苦しい駅しか慣れてない俺には未知の領域。都会おっかねえ。それでもなんとか電車に乗って移動し、時間を確認します。11時。待ち合わせは11時30分。これなら間に合うーと余裕こいて景色を眺めていたら、携帯に着信が入りました。名前を見ると司令。本日お世話になるPiro-Sukeさんからです。もしかしてもう着いているのか! と思って通話すると
「まだ家〜、あははは」
「って家ですか!」
 移動するだけで一時間かかる距離なのに。
 なんてことだ!
 前日から東京入りして司令の家に泊まっている相沢さんとじぎーさん含めて、みんなで寝過ごしたのか! 聞いた話によると司令は結構前に目が覚めていて、相沢さんとじぎーさんが寝こけていたそうです。つまり遅刻したのは二人のせい。ちくしょう、今度会ったら奢らせてやる。
 予想通り、駅に到着しても誰もいません。もとより時間に嫌われている(ルーズなわけでないのであしからず)メンバーが多いので仕方ないと諦めて、近くの喫茶店で小休止することに。りょとさんがコーヒーを、そして俺がバナナパフェを食しているところで、窓の外を見ると見覚えのある峻さんの姿が。峻さんでした。でもまだ三人。時間になってるのに、三人。まったり駄弁っていると、今度はなげさんからメール。何でも近くのダイエー四階のゲーセンに居るとの事で、パフェを食い終わってから移動します。ここでなげさん、Naoyaさんのお二方と合流。時間をぶっちぎっているのを除き、今回はいつになく順調です。ここでメールすると、司令と相沢さんとじぎーさんはまだしばらくかかる様子。餅食ってたために電車に発たれて遅刻確定のリーダー剛久さんと合わせて、残り四人となりました。ゲーセンをぶらついたり、吹き抜けになっているホールの手すりにもたれ掛かって全員で話しているうちに、剛久どんがやってきます。一階を歩いているところを、四階から全員で指差して大声で呼ぶという激しい嫌がらせなどがありましたが、基本的に何事もなく無事に合流。近くのファミレスに移動して、残り三人を待つことにします。ここで剛久どんが取り出したりまするは、今回の冬に委託販売という形でデビューを飾る事となったサークルの合同誌『七夢香奇譚』。店内なのに平気で大騒ぎする六人。それぞれが手に取って、初めての文庫化に興奮しつつ眺め回します。本だ、本だ。ハッと気付いて注文し、司令たちが到着するまで本トークに花を咲かせました。
 このまま書いていくと長すぎるので、略しつつ。
 司令たちが到着しました。じぎっちと相沢に非難の声が浴びせかけられ、ようやく全員集合。コミケ会場に移動した一同は、まず委託先の三剣さんのところに挨拶に行きます。全員で。売れ行き上々との報告を聞き、うず高く積まれた本を見ずに済んで一安心。続いて知り合いを訪ねようと移動すると、なんと仮面の男さんと邂逅を果たしました。数名によって問答無用で仮面さんを拉致し、総勢十名となった一同は、ひざうえさん、風原さんのところ、まこみし文庫さん、風見さんのところを巡りました。途中でなげさんのお姉さん(美人)も加わって益々大所帯に。これだけ居るとその場に止まるだけで大迷惑になるので、全員で回るところを終えたら散開します。俺はなげさんとお姉さんと一緒にエロ本探しの旅に出ました。先陣を切ってより興奮度の高いエロ本を探すなげさんに、俺とお姉さんがくっついて回るという図式に。しかし思っていたよりも漫画というのは絵が重要なわけで、特にエロ漫画となると自分のフィーリングを合致しないと全く興奮しないわけで。結局俺は一冊も購入せず、なげさんも一冊だけの購入という形でエロ本探しは終了します。道中お姉さんに801の何たるかをどのように語るかについてご高説賜りまして、なんと言いますか、是非とも801講義を拝聴したいところです。いや、俺が書くとホモやゲイにしかならなそうなので。お姉さんはここで離脱されました。801のさわりの部分を語ってから!
 集合場所に集まって、全員で移動。司令の家へと向かいます。一時間強かけてやってきました司令宅。こんな変な人たちばかりで押しかけてしまってすいません。
 ここでコミケの成果を。
 売れ行き上々。仮面の男さんテイクアウト。
 お持ち帰りしちゃいました。聞いていた通り、紳士然とした可愛らしい優しそうな方でした。わーい。
 ここに集まったのは、全員がSS作家であるという共通点があったはずなんですけど、まず行われたのは腕相撲大会でした。指立て伏せや拳立て、片手腕立て伏せで汗を流すぼくら。一体何の集団なんでしょう。当然俺は入った時点で上着を脱ぎ捨て、ノースリーブ一枚になってました。脱ぐのは基本だろ!
 しばらく駄弁ってから、買出し班と居残り班に分かれて、鍋の材料の買出しに。俺は残って、りょとさんと剛久どんとトランプしてました。かぶやったんですが、なぜか平均値が3という運の無さ。そして激強いりょとさん。親でかぶとかやらないでください。透けます。ここで仮面さんは、キーボードを叩いております。なぜかと言いますと、これから行われるメインイベントに飛び入り参加するためです。「おふDEこんぺ!」略しておふこんに参加するために。今回組内でのおふこんという事で、みんな燃えに燃えまくって……いるはずなのに、どういうわけか前日までほとんど書いてない奴が続出するという謎の事態に。俺もですけど。その原因の一端として、お題の厳しさがありました。相沢さんが関西オフで行ったときは「Kanon 5K以内」というお題だったのですが、今回は「ONE 南&詩子 5K以内」。なんつーお題を出しやがりますか。仮面の男さん、やむを得ず撃沈。でも「好きなカップリング以外は書きたくない」と主張する仮面さんは格好良かったです。
 買出し班が戻ってきて、いよいよ行われるはおふこん。印刷して準備も万端。採点用紙も配られて、いよいよ開始です。そんな俺がまず手に取ったのは、統一された印刷用紙のもと、たった一つだけ手作りのコピー本みたいに作られた一品でした。しかも表紙にタイトルが手書き。中身も中身で、ルールを最大限解釈して放り込まれたネタでしてやられました。ぶっちゃけ字を切り貼りなんてしますか普通。いやあの作者の人なら普通にこなしそうで、実際にこなしましたが。コレ読んで噴き出さなかったのは、たぶんじぎーさんと俺だけでした。剣道の試合にマシンガン持ってくるようなもんだろ、とは司令の弁。確かに。
 全員の作品を回し読みし、採点もして、順番に批評タイムの始まりです。ぶっちゃけ俺は、相沢さんとNaoyaさんの作品の区別がつかず、作者当てでまるっきり逆に予想してしまいました。失態。俺の作品は順番が最後だったんですけど、言うまでもないとさくっとスルーされてしまいました。読み中にも、最初の一行で作者が分かったとか、二行目で分かったとか、三行目で分かったとか言われて、しかも作者予想で一人を除く全員に当てられるという体たらく。なんてこった。駄目すぎる。批評タイムも終わって次は開票タイム。一人三票持っていて、良かったと思う三つの作品に票を入れるというシステムです。相沢さんとNaoyaさんが一騎打ちする傍ら、司令とじぎーさんも票を集め、終わった時には
相沢さんとNaoyaさんの同着トップでした。さすが短編は二人の土俵。強いです。
 相沢さんは、遅刻した罰として、おふこんで一位取らなければその場で意中の人に電話して告白するという厳しい罰ゲームを課せられていたんですが、見事に実力でそれを排除してのけました。……だがしかし、ここで笑う一人の男、りょーとさん。そうです、りょとさんの開票だけまだ残っていたのです。紙を開くと、相沢さんの番号は書かれておらず、Naoyaさんの番号と他二つが書かれていました。絶叫する相沢さん。なげさんと二人で相沢さんの一位を剥奪したりょとさん。この二人鬼です。
 結局、告白はどうせするからと熱弁する相沢さんに評して、ある企画を行うにとどまりました。もしかするともうすぐ何かあるかもしれません。
 おふこんも済んで、いよいよ忘年会鍋の時間です。十人が料理に取り掛かり、みんな鍋を作っている傍らでお好み焼きを作る相沢さんと剛久さん。相沢さんの生地は濃すぎて剛久さんの生地は薄すぎるという何とも正反対な結果に。肉うめー肉うめーとなげさんが暴走したり、相沢さんが職人肌を発揮して何枚も付きっ切りでお好み焼きを焼いたり、剛久さんがお好み焼きの生地から正体不明の半固体の物体を作ったりと、酒を飲みながら馬鹿騒ぎしました。みんな日本酒好きすぎる。
 仕事帰りの神海青人さんも合流されて、いよいよ全員集合した一同。今年一年お疲れ様でした。
 落ち着いてきたら、なげさんが持っていたえろげをじぎーさんがインストールして、四人くらいでプレイするというまったりした行為に没頭しました。主人公が名台詞を連発する頭の弱いステキゲーでした。俺はヤりたいときにヤるんだよ!
 司令がパトレイバー劇場版をレンタルしてきて見始めた頃にはみんなダウンモードで、俺もすっかり寝てしまいました。起きるたびに剛久さんが笑いながら着せ替え人形をいじくっている光景が目に映って、脳裏に焼きついて離れません。ものすごくさわやかな笑顔で人形をいじる剛久さん写真が携帯に保存されています。その他、なげさんとりょとさんと峻さんが重なって腰を振っている写真なども。
 早朝、仕事に向かう司令の車に乗って、俺と相沢さんとじぎーさんは他の人よりいち早くその場を去りました。馬鹿騒ぎしてしまってごめんなさい。そして送っていただいてありがとうございました。
 駅に着いて、切符を買ったところで相沢さんとじぎーさんともお別れ。東京駅に戻ってバスまで時間を潰し、そのまま何事もなく帰宅の路へと着きました。あー、すげー楽しかったー。
 そんなこんなで、来年もよろしくお願いします。