松坂とか岩村とかリトル松井とか

 リトル松井って最近聞かないよね。
 今年のメジャーリーグは日本人選手の出だしが軒並み好調のようで。あとは井川がきっちり締めてくれれば、よーし今年もシーズン始まった!って気になれるのですが。野手の方はみな初ヒットも出て、いきなり不振に陥ってる選手もないようで何より。今日はデビルレイズ岩村が4打数4安打でメジャー初本塁打、そしてサヨナラのホームを踏むという活躍。ロッキーズのリトルもとい、松井稼頭央も4打数3安打(1三塁打)1打点2盗塁と塁上を大いに賑わせてくれました。去年の移籍以降、持ち味を発揮しています。大都市じゃなくなってプレッシャーが減ったかな。ドジャースの斎藤は初登板で本塁打されるも後続を断って初セーブ、今日も2アウトから連打を許すも三振で締めて、なんとかセーブを挙げています。テキサスの大塚もボストン戦で9回に登板、今期初セーブ。同試合で岡島もリリーフ登板、今回は無失点に抑えた。シアトルのイチローと城島はともに無安打だったけど、0−4の5回2アウトで降雪ノーゲーム。なんてついてるんだ、シアトルは。ホワイトソックスの井口も順調に長打を重ねてます。
 という具合に、残りはニューヨーク・ヤンキースの井川だけ。意外にもティームの状態が悪いだけに、さて、どんなピッチングをしてくれるか。
 
 松坂の登板はオープニングから試合終了まで見てましたが、いや、ロイヤルズが相手でよかったよ、本当に。本人も「結果には満足している」という発言をしてますが、裏を返せば内容には満足していないと、って自分でも言ってたか。最速154km/hは出てたけど、150km/hを超えたのってそれを含めて数球しかなかった気がする(ほとんどが148〜149km/h)んですが、それで直球の走りが良かったのかどうかはわからない。ここ数年の松坂は見てなかったんで。解説の与田さんが「今日は走ってますよ」って言ってたので切れはあったんだろう、たぶん。で、直球は良くても変化球の制球は間違いなく悪かった。スタンドに運ばれたのはインハイのそれほど甘くない直球(ツーシームかも)だったけど、他にもスライダーが何球も真ん中に入ってたし、全体的にストライクとボールがはっきりしすぎていた。打撃が強いティームだったら立て直す前に打ち崩されていたかもしれない。落とした球なんて一球も狙ったところに投げられてなかったんじゃないか。それでこの日の球審がまたやたら低めを取る人で、松坂も助かったけどボストンの打撃陣も相当苦労していた。なにしろ2回から7回まで毎回ノーアウトでランナー出してるのに(うち3回はノーアウト2塁じゃなかったか)、追加点を取れたのは相手失策(捕手の悪送球)で1点だけ。特に4三振(うち見逃し3回)のオルティスは可哀想だった。逆に相手投手のグリンキーがいいピッチングをしていた。低めへの制球が松坂よりもよっぽど良くて、直球、変化球ともにびしびし決めていて、この調子でシーズン投げたらこっちも15勝はかたいんじゃないかという出来。松坂の引き立て役になってしまったのが残念だけど間違いなくナイスピッチングでした。
 
 そしてメジャーで気になる投手。
 サイ・ヤング賞候補は今年も断トツでミネソタヨハン・サンタナですが、対抗馬。ア・リーグのみ。
 
・フェリックス・ヘルナンデス(シアトル)
 シアトルが誇る若ピザ、もとい、すでにエースと言っていい右腕。20歳。8日で21歳。先発投手の直球の平均球速は昨年の新人王ジャスティン・バーランダー(デトロイト)と並んでトップレベル。常に95マイル以上、100マイル(161km/h)に届くこともしばしば。変化球も非凡で、城島とのコンビがうまくいかなかった去年の今年で、いきなり8回無失点12奪三振と見せてくれた。試合後のコメントで頼もしいことを言ってくれたので期待しちゃおう。
 この投手が20勝すれば、シアトルはポストシーズンに進出できるかもしれない。
 それにしても、フェリックス・ヘルナンデスって名前かっこいいな。フェリックスもヘルナンデスも単体で見ればよくある名前だけど、組み合わさるとなんだか良い。日本語に直すと斎藤雅樹とかそのへんだろうか。普通に実在の投手になってしまった。
 
リッチ・ハーデン(オークランド)
 そのシアトルに開幕二連敗であっさり昨年の勝ち星に並ばれ、迎えた三戦目に先発した右腕。(しかし、あらためて、同地区のチーム相手に2勝17敗ってなんなんだろう…昨年のシアトル…)
 毎年のように怪我で離脱しているけれど素材は一級品。まだ25歳と若く、たぶん、この投手も直球の平均球速は95マイルくらいあるんじゃないだろうか。この試合では低めに投げ込んで100マイル出していた。まったく同じフォームから繰り出される130キロ台後半のチェンジアップ、140キロ前後のスライダー、そして160キロ近い直球でバッタバッタと打者を空振りさせていく。コントロールも悪くない。7回を投げて7奪三振と数の上ではそれほどではなかったけど、それ以上に緩急を駆使して空振りさせまくっていた。年間通して出場できれば何らかのタイトルを取っておかしくない投手であることは間違いない。
 
・ダイスケ・マツザカ(ボストン)
 以下略。
 
 とにかく若い投手に頑張ってほしいですね。いや、ヨハン・サンタナもまだ28で十分若いんだけど。