SSの書き方

 昨日今日と知り合いの間で書かれているので便乗。
 きもいのは仕様です。
 捕捉したのでは、
はったん
http://d.hatena.ne.jp/inu_kotetsu/20050311
りょーと
http://d.hatena.ne.jp/ryo-t77/20050311#p2
夏葵さん
http://d.hatena.ne.jp/tegteg/20050310
風見さん
http://d.hatena.ne.jp/yoshi-kazami/20050310
せいるさん
http://masterkeyes.net/d/index.php?itemid=800...
文月さん
http://monomino-oka.niu.ne.jp/200503.html#08_t1...
 あたり。夏葵さんから下がものっそー参考になるですよ。これ全部読んでから考えても、上の二人は特殊すぎるので参考になんねー。たいへん興味深くはありますが。
 そして自分の場合。
1.ネタを待つ
2.ネタがくる(ひり出す)
3.執筆作業
 以上。
 ……やる気あんのか、ヲレ。
 大雑把にまとめようとしたわけじゃないんですが、よく考慮してもこの手順にしかならない。
 例を二つほど。a.月姫SSこんぺに出展した「それだけでいいから」、b.Kanon SSこんぺ(本番)に出展した「逆転サヨナラたらこ唇〜もつれ合う快男児どもの唄〜」
 はじめに、aを書いた手順をできるだけ詳細に思い起こしてみます。
 まず、月姫こんぺに向けて作品を書こうという気持ちになります。この時点ではネタはありません。
 次に、書くからにはなにかネタがないといけないわけで、ネタはないか探します。この際、他所様で見かけたネタは問答無用で没になります。自分でひねり出したネタでなければ意味がない、という強迫観念が俺の中にあるのです。
 続いて、ネタがきます。このときは確か、「志貴、秋葉の再会シーン」というワンフレーズで、それ以外の情報はなんも決まってなかった気がします。これでネタと呼んじゃうレベルの話です。
 この時点で、俺の中では手順2まで消化したことになります。
 続いて手順3、執筆に入ります。
 まだ何も決まってねーじゃねーかって、その通りでげす。俺はプロットというものを立てたことがありません。すくなくとも、メモ帳に流れや展開やあらすじを打ち込む、といった類の作業をしたことはありません。
 何も決まってないわけなので、執筆はその場で思いついたことを書き出していく作業になります。上から下に順ぐり書いていきます。途中のワンシーンだけとか、ラストシーンを先にとか、そういった書き方はできません。
 しばらくメモ帳に打ったり消したりしているうちに、冒頭の場面が浮かびます。遠野家の玄関先でがなりたてている秋葉の姿がなんかいい感じじゃね? という感じに。そこを書いているうちに、次の展開が思いつきます。あーそういえば温泉行きてえ。そうだ温泉にしよう。温泉サイコー。温泉といえば有彦。悪巧みといえば琥珀さん。カーレスみたいなストーキングみたいな逃避行みたいな。みたいな。ぺふぺふ。
 あとは小ネタを挟みながらひたすら書いていく作業です。この話なら、温泉に着くまでは何したっていいやー、オリキャラ出したれイノシシ轢いたれー、なノリで。温泉では、秋葉と再会すればあとはなんだっていいやー、どうせだから風呂の中で素っ裸で邂逅させよう、みたいな。
 シーンの詳細は、その場で思いついたネタを取捨選択して一番よさげなのを選んで、それに沿って進みます。
 そして完成します。
 こんぺの時は、推敲する時間は残っていないので、そのまま投稿という形をとります。
 このように、自分にとっての「ネタ」とは「こーゆー話」を一言で表したフレーズのことであり、たいていは漠然としたまま書き始めます。特にこんぺは締め切りがあったため、ほとんどネタ一個が出発点だった気がします。後は野となれ山となれ。提出日前日の夏休みの友よろしく、まったく先の展開と自分の頭の中が真っ白でも、書いていくうちにとりあえずなにか思い浮かぶもので。不思議だ。
 bはこの傾向が顕著に出ています。
 こんぺ出ようぜー、という話になり、えーネタねーよー、という話になり、そうしてうだうだやってるうちに、「美坂チームでてけとーに酒盛りでもやらせてみるかー」とネタが浮かび、そこが出発点。あとは書きながら、「北川視点でいっか」「妹とか出してみるか」「愛だよ、愛」「もう全部会話でいいよ」などと。ちなみに会話文が数十個連続したブロックが何個もあるのは容量が足りなかったからではなく、最初からああなっちゃいました。
 
 大体こんな感じなんですが、抽象的かつ感覚的すぎてまるで要領を得ていませんどうしよう。
 もうちょっとがむばる。
 プロットに沿って文章を打ち込んでいく作業がこの上なくニガテです。そういうと逆に、「その場で思いついた展開を書いていく」作業だって、突き詰めれば「その場で思いついたプロットに沿って書いている」ことになってしまうんですが。脳内にしかないイメージをキーボードを叩いて字に起こすというプロセスは、どうやったって脳内のイメージに沿って書かざるを得ないわけで。だから、プロットに沿って書くのも、脳内イメージに沿って書くのも、結局は同一なんですよね。前者が後者を含んでしまっているから。
 整理すると、
・プロット作る人
 プロット読む→(そこから作り上げた/再生した)脳内イメージ→文章へ変換
・自分
 (その場でひらめいた)脳内イメージ→文章へ変換
 この二つで何が違うというと、タイムラグですよね。ネタの鮮度。
 俺が嫌っている(というかニガテ)なのは、イメージと文章が何度も脳とメモ帳を行ったりきたりする過程です。普通は、ひらめいたネタをプロットにまで構築してそれをメモ帳に書いて保存しておき、たとえば三日後にそのプロットを開いてさあ執筆だ! となる(と思う)わけですが、幾らそのプロットが緻密であっても、三日前のそれとは違うわけじゃないですか。それを見て思い起こすイメージが、ひらめいた当座のそれとまったく同一であるかというと、そうではないんですよね。一致度はかなり高いとは思うんだけれど、すくなくともテンションにおいては違ってしまってる。このタイムラグがなんか気持ち悪くて、かっちりしたプロットって書けないんです。
 ようするに俺は、いわゆる「降臨」したときのテンションで常に書いていたい、というワガママな奴なのです。たぶん、長いことそういう話ばかり書いてきたせいだと思うんですが。
 
 あかん、まとまりなさすぎる。