誤解です

 人の不幸は蜜の味。とても同意。そしてその逆も成り立つと俺は思います。幸福面した人間を見てるとまったくもって腹が立つ。顔緩ませてんじゃないよ。え、今の俺ですかそうですか。……誤解だッ!!
 俺は生まれてから今まで、ことあるごとに一人っ子が良かったなあと現状を嘆いています。弟が欲しかった……妹は要らない。よく妹を欲しがる人を見かけますが……正気か、と疑わずにはいられません。いや、そういう潮流がある以上、ネタとして話の肴にしている分には全然構わないんですけど、たまに本気で主張しているような人を見かけたりもします。なんていうか、メディアに毒されてるなあ、と。そりゃ、本気で妹を好きになれる猛者も中にはいるでしょうけど、現状では居ない以上、その欲しい妹ってのを一人の異性として見ているのではなく、妹ってシチュエイションに燃えているだけなわけだし。自ら進んでインモラルな道へ突き進むのもなんだかなあ。
 統計とってみないと確証はもてませんけど、世の中の妹をもつ兄の何割が、そのシチュエイションを喜ぶのかな。きっと半分以下だろうなー。兄と妹といったシチュエイションに興奮するのは、主としてギャルゲー等で毒された人が中心だと思いますが、そもそも妹居る人って毒されないと思うし。……この辺は妹の有無ではなく、どちらかというと本人の趣味に拠るのだろうけど。結局は本人が全てなんだろーか。とりあえず俺は、妹キャラと恋愛云々〜な展開を見ると、…キモいよ、の一言で片付けてしまうんですが。もしくは、ギャグと受け取って爆笑するかのいずれかです。
 ……れっきとした近親相姦だってあるわけだし、兄がどのような目で妹を見ているか、妹とそりが合うか合わないか、だけでいいような気もしてきた。もともと妹を異性として好きになりかけている人がD.C.をやったら、感銘を受けてその道を突っ走るかもしれない。
 あと、仲の良い親族ってどうなんだろう。似たような状況として、親同士の交流のおかげで棚ぼた気味に接点ができた関係とか。羨ましがられることもあるけれど、普通に知り合った関係と何が違うのかって、知り合った時期くらいなわけで。「仲の良い幼馴染」と、「幼馴染」とでは、意味合いが全然違うのです。俺の場合は後者に当て嵌まります。このあいだの成人式で写真を撮ったと書きましたが、顔を合わせたのは数年ぶりでした。親に囲まれて撮られるだけで、当人同士は会話も一切なし。小学校低学年のころは仲が良かったそうだけど、もうほとんど覚えてないから、いざ会ってもハジメマシテ感覚。そこに昔は仲が良かったなんていう事実が圧し掛かって、余計に喋りづらいという。あれなら、初めて会った人のがまだ喋りやすいよなあ、と。
 つまり、幼馴染が好きだという人は、「幼馴染というシチュエイションを成功させている状況」が好きなわけで、まったく活用できていない俺を羨む理由なんてこれっぽっちも無いわけだ! 居る事自体は、けっして羨ましいことではないのです。居るのに活用できてない側から主張させてもらえば、「幼馴染がいない人っていいなあ……変なプレッシャーかけられたりしないし」なわけです。むしろ蔑んでください。も、もっと踏んで。
 ……とつらつら書いたところで、自分も毒されてるなあと痛感。ホント、どんなに境遇に恵まれてようと、上手に活用できなけりゃ、恵まれてる分だけそのまま自己嫌悪となって返ってくるというオチ。あーあ、この年になるまで一体何やってたんだろ、俺。
 ちなみに俺は、身長が高い人と低い人におけるメリット・デメリットは、きっちり等価であると考えている人種です。どっちがいいんじゃない。あるかないか、いるかいないか、それだけの話。いたらいいとか、いなけりゃ悪いとかではなく、高けりゃいい、低けりゃいいというわけでもない。どっちにもメリットとデメリットは存在するのだから。だから妹がいない人は羨ましいし、もし幼馴染としょっちゅう顔を合わせてるのに反りが合わなかったら、幼馴染がいない人を羨ましく思ったでしょう。今はほとんど会ってないから、感覚的には友達以上に疎遠なひと。
 さあ、近日中にマリ見て読破とFate購入だ。ふぁいおー。