PCゲーム

 新しいPCが手元に届き、回線の工事はまだ先になるとの事ですが、とりあえずこのままだとゲームが出来ないので、今の回線に繋げてもらいました。さっそく「天使のいない12月」をインストール。そして二人ほどクリア。
 久しぶりに笑える作品に当たって嬉しい限りであります。
 軽くネタバレをしつつ作品を紹介しますと、ニヒリスト気取りの主人公があれやこれやの展開を経て相手ともどもセックスジャンキーに堕ちるという、何とも昨今の中高生を象徴しているかのようなお話になっています。一番マトモっぽかった葉月真帆という後輩キャラも、物語の中盤から後半にかけてはセックスセックス連呼する始末。もう、口を開けばまずセックス。セックス。セックス! いかん、活字にしているだけで興奮してきた。
 主人公には血の繋がった妹がいますが、そのすてっきーな主人公君は彼女を居ても居なくてもいい存在として扱っておりまして、その妹さんのシナリオはどうやらなさそうです。義妹などは論外にしても、血が繋がっているからこそシナリオを書いて欲しかったのですが。血のつながりは、当人或いは周りが気にする限りにおいて、最もでかい障害の一つなのです。他にもっと大きい障害として、相手と性別が同じである、相手と親子である、相手が動物である、相手が二次元にしか存在しない、相手が妄想上にしか生息していない、などが挙げられます。あくまで実際に結婚まで漕ぎ着けるのを終着点と考えた場合なので、どれも不可能なのは変わりないのですが。閉鎖的な空間で一緒に生活する分には何も問題が発生しないのも、どれも一緒ですね。
 後輩キャラの葉月真帆と、委員長キャラの榊しのぶのシナリオを読みまして……セックスの他に何か言葉を当て嵌めるとすれば、修羅場の一言で片が付きます。修羅場。修羅の場なのです。あるシナリオでは、友人の彼女とイチャイチャしている現場をその友人に目撃されて喧嘩が〜、とか、また別のシナリオでは、彼女をほったらかして他の女と逢っていたら、二人で仲良く歩いているところを彼女に目撃されて邪推の雨嵐ヒステリー発動〜、とか。もう、読んでいて楽しくて仕方がないです。他のシナリオにも修羅場が用意されているのかと思うと気になって夜も眠れません。まだ一夜も明かしてませんが。
 葉月真帆のようなロマンチストは、どこか自分と通ずるところがあって嫌いになれません。んが、幻想通りにいかないリアルな現実に直面しながら尚且つロマンを捨てないのは嫌いです。折り合いつけようよ。え、なに、ぼく? ぼくは現実と直面しないで幻想抱いてるからいいんだもーん。えへらへら。いずれぶち壊れそうですが、そのときはそのときだ。
 思ったのですが、やはり一つのシナリオがこれくらいの長さだと、プレイする方も安心して手をつけられます。ニトロプラスの作品のように一人につき十時間以上などはどう考えても長すぎですし、それを理由に着手出来ずに居る人だってどのくらい居る事か。その点こっちは、ヴォイスつきでありながら一人あたり三時間前後という手ごろなお時間。さっくり楽しめます。その分物語が、これからまさに一大修羅場に直面するんじゃないのかというところでENDになったりもしますが、それはそれで想像と創造の余地が残されていて楽しめますし。
 ……ところで、一回目にプレイしたとき、まさに主人公がヒロインっぽいメス駄犬と仲良くセックスジャンキーと化して僅か30分でEND、という流れを辿ったりしました。もしかすると、あれが一番HAPPYな終わり方なのかもしれない、などと予想してみる。
 時間がないけどなんかゲームしたい、という方にはお勧め出来そうです。思春期の泥臭さが味っぽいので、嫌になるほど経験してきた方や、逆にガキ思考が嫌いな方にはお勧め出来ませんが。ちなみに自分にとってはまるで未知の世界なので、割と楽しいス。