エロゲ話

 自分のストライクゾーンはどうやら幼馴染とボーイッシュの中間地点あたりらしいと最近、気づき始めた。なんでしょうね。さばさばした感じが良いんですかね。距離感っていうんですかね。近いのがいいですよね。近すぎて相手がよく見えなくなってる状態がまたね。良いですよね。自分の弱点をすべて知ってる相手っていうんですかね。もう、たまりませんよね。肛門の皺の数まで把握されているような関係がベストですよね。ただボーイッシュってだけだと表現のニュアンスがね、微妙なんですが。そこに幼馴染をプラスすることによって弱点を打ち消した感がね。なくもないですよね。あんのかな。しかし、ボーイッシュってつまり、思考や言動が少年っぽいってことですが、何も知能まで小学生レベルでなくてもいいと思うんですね。特に性知識に関して。やけに無知だったりうぶだったりする子が多いのは俺が情報を仕入れた媒体が偏ったものばかりだったのだろうか。男勝りくらいがいいのかな。ボーイッシュと耳年増を兼ね備えた幼馴染、いないかなあ。
 
 
 そういえば話は変わりますが、一見なんの変哲もない主人公ほど、肝心な時に頼りになったりかっこよかったり人のためなら一生懸命になれたり熱血だったり、何かしら美点が用意されているのが普通ですが、しかし、俺は思うんですよ。何の取り得もない男が主人公で、なんとなくヒロインとくっついてたって、いいじゃないかと。こんなどうしようもねえ男でも彼女を作れるのか、っていう、救いみたいなのがほしいじゃないですか。近ごろのゲームは、どんなグータラ・いい加減・ヘタレな主人公でも、終盤で成長したり、真価を発揮するもんだから、あー、そりゃもてるわ。カップルになるわ、って、良くない気分で納得しちゃうのがほとんどですよね。クソッ、やっぱ恋人を作れる奴にはそれなりの理由があるってことかよ! 現実は非情だ!! っていう。
 そういう意味で、感情移入しにくい主人公が多い気がするんですよ。俺にとって、ですけど。一見ダメな奴がここぞというところで活躍する展開は、そりゃ燃えますが、少年誌路線じゃないかなあとも思うわけですが、よく考えると、十年前から主人公ってみんなそういう奴だった気がする。うーん。主人公に感情移入する多くのプレイヤーは、序盤のヘタレ部分でまず主人公に感情移入して、一緒に成長したり、カッコよくキメたりするのを見て楽しむんだろうか? 俺はそういうシーンになると、あー、こいつ成長したなー、いい男になっちゃったなあ、本当はかっこいい男だったのかぁ、って、逆に置いていかれた気分になって、さめてしまう。読み進めるにしたがって、自分との違いをまざまざと見せ付けられていくわけなので。
 たとえエンディングの三日後に破局しているようなカップルに見えたって、ガチで男性(恋人)として魅力のない男が、美少女と恋愛して結ばれる話があっても、いいではないか。それこそ夢だよドリームだよ。非現実の極地ですよ……とか言おうとしたけど、まあでもこれこそ無駄に現実を再現しているんだよな。魅力うんぬん以前に自分のことしか考えてない両者がのぼせて付き合って我に返ってすぐ別れるパターンなんて探せば、いくらでもあるわけですしね。しかし、主人公が本当にどうしようもない方がプレイヤーにとって救いがある、という論理は、たぶん間違っちゃいないと思うんだけど、さっぱり需要がなさそうなのがまた。主人公=オレ、とした場合、オレが成長して活躍するのがカッコいい、というパターンか、オレマジでどうしようもない男ですけどそんなオレでも彼女できました、というパターン。さあどっちがいい!? ……………………。まあ、どう見ても前者の方が大衆向けであり、後者は特定層を狙いすぎている。プレイヤーの層も、この十数年でずいぶんと広がったんでしょうね。
 なんでこんなことを書いているのかというとキラ☆キラをプレイして久しぶりにエロゲに触れたからなのでした。鹿之助マジ変態。