絵巻水滸伝

絵巻水滸伝 (第3巻) 血戦鴛鴦楼

絵巻水滸伝 (第3巻) 血戦鴛鴦楼

絵巻水滸伝 (第4巻) 清風鎮謀叛

絵巻水滸伝 (第4巻) 清風鎮謀叛

 
 
 買っちゃった。また買っちゃったよ。
 キノトロープ/水滸伝
 こちらで長らく連載していた以下略
 
 3巻と4巻を通販で買いました。
 3巻は宋江がお尋ね者になるところから始まり、滄州でスポットライトが武松に切り替わります。やったね武松だ! 酒だ! 虎だ! 潘金蓮はバリバリの悪女ってイメージ持ってたんですが、悲劇のヒロインっぽく描かれていましたね。ぽくというかまんまそれだ。二竜山篇で宋江にバトンタッチするまで漢っぷりを堪能させていただきました。ていうか施恩! こんなボッチャンだったのかよ! 若旦那っても三十前後だと思ってたんでこれまたびっくり。なんだよ、このボンボンは。いや、なかなか味があっていいけど。擦れた連中の中にあって世間知らずっぷり全開でどこか憎めない感じ。
 宋江に戻ってからは青州篇、江州篇と舞台を移します。青州では、そう、劇中で一、二位を争うくらい好きな花英が出てくるんすよ! ひゃっほう小李広。挿絵・言動とも快男児っぷりがまたいい。名前の通り英断しまくり。ちょっとは迷えやってこっちで突っ込みたくなるくらいきっぱりさっぱり立ち回ってくれます。優柔不断の対極にいるんじゃないか。すてきだ。秦明のツンデレっぷりもかなりキた。あれで女だったらかなり人気出るんじゃなかろーか、読者に。なんて無粋なことも考えてしまった。男のままでも人気は高い方なのかな。劇中屈指の不運キャラではあるけれど、自業自得と言えなくもない部分もあるし、上に林沖&楊志のハードラックコンビがいるからなー。
 水滸伝の何がたまらないって好漢たちの男臭さ泥臭さ、人間臭さがたまらない。みな豪傑でありながら大なり小なり(大なり大なりかもしれない)へたれた部分も描かれていて、非常にそそられます。そうだよ俺は英雄じゃなくて豪傑・好漢が見たいんだよ。女絡みでぷっつんした男が朴刀振り回して一夜で百人以上虐殺なんて話がどこにあるよウッフフ。でも誰が一番へたれかって間違いなく主人公(と呼ぶべきかどうか)の宋江なんですけどね。3巻と4巻だけで何回捕まっただろう、このオッサン。二竜山で捕まって清風山で捕まって青州で捕まって江州で捕まって……相手も盗賊、官軍、追い剥ぎと、捕り手を選ばないさすがの公正(?)さ。つーか行く先々全部でとっつかまってるじゃねえか! 
 あ、3巻冒頭の白勝では泣きました。ちくしょう、あれは卑怯だ。でも、あれで最後じゃないよね……。なんか、彼の見せ場はこれで終わりだよって感じがしなくもなかったけど。
 4巻の終盤でこれまた好き好き上位の李逵が出てきたので次が楽しみ。梁山泊が誇る暴走突撃機関車もとい、黒旋風いわゆるブラックハリケーンですよ。基本的に南方の好漢で好きなキャラって少ないんですが、戴宗とリキティはかなりマル。いや、しかし張順もいい男だな……。
 5巻と6巻も買おうか……どうしようか……。
 とかなんとか迷ってるうちに一ヶ月くらい経ちますように……。金がなくなっちまう……。