最果てのイマ

 何日か前にクリアー。
 なので雑感などを。
 
 さしあたりはネタバレなしで。
 まずライターの田中ロミオに訊いてみたいのが、これ完成度何%くらいですか? ということ。あと、どんなプレイヤーを想定しましたか? ということ。
 一本道のシナリオにしてはずいぶんとプレイ時間がかかったんですが、それでも色々足りてない。これで「出来に満足している」みたいなコメント返ってきたら嫌だなぁと思う。まずそんなことはないだろうけど。
 結局は、設定、世界観萌えの話なのかなー、とプレイ直後は思ったりもしました。あまりにもキャラの扱いがぞんざいすぎて。七人についても、それ以外についても、いくらなんでもこれはないだろう、くらい投げっぱなしのノンフォローが過ぎました。難解なのはいいんですが、せめて張った伏線はちゃんと拾って欲しかった。におわせて、におわせて、におわせて、ハイ終わり。という部分が何箇所あったろう。
 世界観については、ただただ口をぼへっと開けて眺めているしかなかった。やっぱすげえよこの人。ナニモンだよ。一体全体どれだけの知識を脳に蓄えてるんだろう。知識があって、腕があって、センスがあって。それで今回こうなったってことは、足りなかったのは時間か。
 
 以下、ネタバレ。
 
 
 
 章二ぃぃぃぃいいぃぃっぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー……
 
 あ、あんまりだ……この扱いはあんまりだ……
 宗多についても……なにこのベジータ様! どう活躍してくれるんだ! と期待したのに……
 南……最初のイベントCGで、ものっそ敵キャラ中ボス臭放ってたのに、まるでエピソードもなく戦争編いっちゃうし。
 ジーンについては、出てくる必要あったのかこれ、みたいな印象。出てきたならエロシーン入れてくれYO。存在意義がまるで見えなかった。一緒にメシ食っただけやん。どこかでなにか重要な役が当てられていたっけ……
 イマの扱いも、なんかもう。作品全体からすると登場機会が少なすぎる上になんだか存在自体がよくわからなかったし、煙に巻かれて終わってしまった。
 戦争編より前はめっさ面白かったです。適度に謎を残しつつも切れ味抜群の文章でグイグイ引き込まれてたし、ここから戦争編でどう結びつけてくれるんだろう、と期待も寄せたんですが。風呂敷をたたむどころか広げられ、ラストにきてまた別の風呂敷を広げ始めるなんて思わなかった。
 作品全体を評すると、具をまるごと放り込んでめちゃくちゃ美味なカレーを作った、という印象。美味いけど、消化不良どころじゃない。
 リンクについては、当初は街〜運命の交差点〜みたいなザッピングシステムかと思ったけど、なんのことはない普通のリンク。でもあれはあれでグー。ただ、設定された状況、歴史、テクニカルタームの説明に割いた文章はほぼ全て読み流しましたが。あれぜんぶ真剣に読んだら、本編の数倍くらい時間かかるんじゃなかろーか。まあでも、リンクを全部頭に入れたらもっとシナリオを消化できたのかというと、そんな気がまったくしてこないという。単純に、エピソード少なすぎる。
 密度とポテンシャルは果てしない作品だったとは思います。でも、設定にかまけすぎたのか何なのか、キャラが…………いやキャラはすごくいいんだけど、補完してほしかった…………章二…………
 つまらなかったわけではないですが、発売日買いは早まった。
 次回からは考えよう。